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論文

Wettability of pure metals with liquid sodium and liquid tin

斉藤 淳一; 小林 洋平*; 澁谷 秀雄*

Materials Transactions, 62(10), p.1524 - 1532, 2021/10

 被引用回数:5 パーセンタイル:41.35(Materials Science, Multidisciplinary)

高速炉の冷却材である液体ナトリウムの新規技術の創出の一環として、液体ナトリウムの濡れ性制御の研究開発を実施しており、本発表はその基礎的研究として、純金属の液体ナトリウムと液体錫の濡れ性を接触角により評価した。また、界面の原子間相互作用を界面クラスターモデルを用いて分子軌道法により理論計算した。その結果、界面の原子間結合力と濡れ性には相関があることが明らかになった。この知見は今後、ナトリウム濡れ性を制御するうえで、重要な情報となる。

論文

液体ナトリウム及び液体錫による純金属の濡れ性

斉藤 淳一; 小林 洋平*; 澁谷 秀雄*

日本金属学会誌, 85(3), p.110 - 119, 2021/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:8.06(Metallurgy & Metallurgical Engineering)

Wettability of pure transition metals with liquid sodium or liquid tin has been evaluated using a contact angle droplet method. Titanium, iron, nickel, copper and molybdenum pure metals were selected as specimens in this experiment. All experiments were carried out in high purity argon gas and extremely low moisture to avoid influence of oxygen to liquid metal. Measurement temperature was set just above the melting temperature of each liquid metal. As a result, for both liquid sodium and liquid tin, the measured contact angle changed depending on the atomic number of substrate metals. An electronic structure of the interface between liquid metal and substrate metal was calculated by the molecular orbital method. Simple cluster models of the interface between liquid metal and substrate transition metals were used in this calculation. It was found that the calculation results well express an electronic state of interface. The atomic bonding between liquid metal atom and substrate metal atom changed depending on the kind of substrate metal. Also, the atomic bonding between substrate metal atoms changed similarly. It became clear that there was a reasonable relationship between an atomic bonding ratio and the contact angle. It clearly suggested the atomic bonding affected wettability between liquid metal and substrate metal. The atomic bonding was obtained as one of indications to reveal the wettability by transition metals with liquid metals.

論文

Preliminary study on separation of Dy and Nd by multi-step extraction using TDdDGA

佐々木 祐二; 伴 康俊; 森田 圭介; 松宮 正彦*; 小野 遼真*; 城石 英伸*

Solvent Extraction Research and Development, Japan, 27(1), p.63 - 67, 2020/00

 被引用回数:6 パーセンタイル:31.74(Chemistry, Multidisciplinary)

Ndマグネット中のDyを溶媒抽出で分離回収する方法の基礎研究を行った。DyはNdよりも価値が高く、これを回収して再利用することは意義深い。我々はランタノイドを効率よく抽出するDGA(ジグリコールアミド化合物)を用いてDyを単離する条件の検討を行った。抽出容量の高いTDdDGA(テトラドデシルジグリコールアミド)を用いて溶媒抽出を行うと、Dy/Nd分離比は17-18であった。効率よく相互分離を行うために、向流接触の溶媒抽出を採用した。0.1M TDdDGA/n-ドデカン、0.3M硝酸の条件で4段の向流接触抽出を行ったところ、有機相にDyを92%、その中にNd 0.7%回収できることを確認した。

論文

Evaluation of contact strength of Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$ pebbles with different diameters

土谷 邦彦; 河村 弘; 田中 知*

Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1065 - 1069, 2006/02

 被引用回数:11 パーセンタイル:60.27(Nuclear Science & Technology)

核融合炉ブランケットには、燃料であるトリチウムを造るためにリチウム含有セラミックスが微小球形状(直径0.3$$sim$$2mm)として充填される。この微小球の各種特性(物理・化学的特性,熱的特性,機械的特性,照射特性等)を把握することは、ブランケットを設計するうえで必要不可欠である。このため、ヘルツの公式を用いて、YTZ(高強度ジルコニア)ボール及びLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$微小球の接触応力を求め、微小球の圧潰特性を評価した。直径の異なるYTZボールの最大接触圧力の評価を行った結果、球面と半無限平板の接触として取扱うことにより、セラミックス材料でも本公式で評価可能であることがわかった。次に、リチウム含有セラミックスである理論密度80$$sim$$85%TDの直径の異なるLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$微小球を評価した結果、接触応力は約6,000$$sim$$8,000N/mm$$^{2}$$の範囲であり、微小球直径にかかわらず、ほぼ一定であることがわかった。また、製造法の異なるカナダ製Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$微小球の最大接触圧力も同じであること,$$^{6}$$Li同位体比の違いによる最大接触圧力の違いもないこと等が明らかになった。

論文

Simulation of divertor detachment characteristics in JT-60 with superconducting coils

清水 勝宏; 滝塚 知典; 櫻井 真治; 玉井 広史; 竹永 秀信; 久保 博孝; 三浦 幸俊

Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.1277 - 1281, 2003/00

 被引用回数:33 パーセンタイル:88.19(Materials Science, Multidisciplinary)

JT-60では、超電導コイルトカマク装置への改造が計画されている。ダイバータ研究の主要な目的は、放射損失の割合が90%程度の条件下でのデタッチ制御(非接触ダイバータの制御)である。2次元ダイバータコードを用いてJT-60SCのダイバータ特性について調べた。内側ダイバータでの粒子リサイクリングが高いため、デタッチ状態になるが、外側は0.6$$times$$10$$^{22}$$ys程度のガスパフによりデタッチとなる。内側のクライオパネルの排気量を150m$$^{3}$$/s程度に高くすることにより、デタッチからアタッチ状態になり、排気量の設計値(200m$$^{3}$$/s)の範囲でデタッチ制御が可能であることが明らかになった。中性粒子の挙動は2次元モンテカルロコードを用いて解析しているが、中性粒子とプラズマとの弾性散乱効果を含めるよう改良した。その結果弾性散乱により、ダイバータ前面で運動量が損失し、20%程度プラズマ密度が低くなることが明らかになった。

論文

JCO臨界事故時の住民の情報接触と対応行動

梅本 通孝; 石神 努; 小林 健介

地域安全学会論文集,4, p.231 - 240, 2002/11

1999年9月30日のJCO臨界事故では、東海村が現場周辺地区住民に対して避難要請を行ったほか、茨城県は現場から半径10km圏の地域住民に対して屋内退避を要請した。この事故発生当時の住民への情報伝達及び住民の対応行動等を把握するために350m圏地区と10km圏地域において住民調査を行った。その調査結果に基づき住民属性等と情報伝達状況との関連性及び住民の対応行動の決定要因に関する分析結果を報告する。主な結果は次のとおりである。(1)350m圏地区調査の結果: (a)日中自宅にいることの多い専業主婦はその他の職業者よりも避難要請情報への接触が早かった。(b)事故発生現場に近いほど避難要請情報への接触が早く、また住民の避難実施も促進された。(c)避難要請等の情報をなるべく身近な者から得るほうが避難実施の決定に至りやすかった。(2)10km圏地域調査の結果: (a)年齢が高いほどマスコミによる情報接触の比率が増加した。(b)会社員等は半数以上が仕事関係者等の私的ルートで事故発生情報を知った。(c)家族や仕事関係者等の私的ルートによる情報接触は行政ルートやマスコミに比べて遅かった。(d)屋内退避等の実施/非実施の意思決定には、退避情報への接触時刻,自宅から事故発生現場までの距離,職業,JCO所在地の認知度、などの要因が大きく影響した。

論文

H-mode density limit and detachment in JT-60U

Chankin, A. V.; 伊丹 潔; 朝倉 伸幸

Plasma Physics and Controlled Fusion, 44(5A), p.A399 - A405, 2002/05

 被引用回数:10 パーセンタイル:33.09(Physics, Fluids & Plasmas)

H-モードの密度限界は、非接触ダイバータにより決まるとのモデルがある。そこで、H-モードの密度限界のメカニズムを探るためにJT-60の高密度H-モード放電について解析を行った。MARFE及び非接触ダイバータに至る高放射損失のNBI加熱プラズマでは、非接触ダイバータとH-L遷移を切り分けることが可能であり、H-L遷移の近傍では、強い非接触ダイバータ状態がみられるが、それ自身は密度上昇を制限しない。つまり、JT-60の密度限界は、H-L遷移により引き起こされるハードな限界という見方はできるが、非接触ダイバータにより決まるとは結論できない。

論文

圧力抑制タンク内に噴出する蒸気の直接接触凝縮に関する解析

高瀬 和之; 小瀬 裕男*; 鈴木 貴行*; 功刀 資彰*

日本機械学会関東支部山梨講演会(2001)講演論文集, p.197 - 198, 2001/00

核融合炉真空容器内で冷却侵入事象が起きると水の沸騰蒸発により圧力は上昇する。発生した蒸気は内部に水を有し、初期に大気圧以下に減圧された圧力抑制タンクに送られる。ここで、蒸気は水との直接接触によって凝縮し、その結果系統内の温度が低下して圧力上昇が抑制される。本研究では、減圧下における蒸気の直接接触凝縮に関する現象解明を目的として、凝縮時の相変化挙動に対しMARS法を使った数値解析による予備的検討を行った。凝縮モデルは温度回復法を低圧下への適用を考慮して改良した。可視化試験結果と比較し、微細気泡の直接接触凝縮挙動をよく模擬できることがわかった。今後は凝縮促進のためにクエンチャー構造を模擬した体系下での解析を行う考えである。

論文

Radiation enhancement and impurity behavior in JT-60U reversed shear discharges

久保 博孝; 櫻井 真治; 朝倉 伸幸; 清水 勝宏; 伊丹 潔; 木島 滋; 小出 芳彦; 藤田 隆明; 竹永 秀信; 東島 智; et al.

Proceedings of 28th European Physical Society Conference on Controlled Fusion and Plasma Physics, Volume 25A, p.1353 - 1356, 2001/00

負磁気シア放電は、定常トカマク型核融合炉の運転シナリオとして有力な候補である。一方、ダイバータ板への熱負荷の低減には、不純物入射による放射損失の増大が有効である。JT-60では、内部輸送障壁を有する高閉じ込め(閉じ込め改善度: H$$_{89PL}>$$2)の負磁気シア放電に、Ne及びArを入射することにより、放射損失を増大(放射損失割合: P$$_{rad}$$/P$$_{net}>$$0.7)した。特に、Neをダイバータ側から入射した場合には、X点MARFEの発生により放射損失が増大し、ダイバータプラズマが非接触状態になった。この非接触ダイバータを維持しつつ、内部輸送障壁が成長し、閉じ込め改善度が1.2から1.6に増大した。この時、Ne及びCの密度分布にも内部輸送障壁が観測されたが、その密度分布は電子密度分布とほぼ同じであり、不純物の選択的な蓄積は観測されなかった。

論文

Mechanical-property evaluation of thin corroded surface layers of ceramic materials by microindentation technique

二川 正敏; 涌井 隆*; 井岡 郁夫; 衛藤 基邦

Journal of the European Ceramic Society, 20(8), p.1135 - 1143, 2000/05

 被引用回数:5 パーセンタイル:44.86(Materials Science, Ceramics)

材料の耐食性は腐食環境と接する界面の特性に支配される。耐食材料として期待される炭化ケイ素系セラミック、高ケイ素鉄合金は脆性を示すため、腐食表層部の特性が腐食後強度に大きく影響する。そこで、腐食表層の力学特性を微小押込み試験に有限要素法接触解析を融合させた手法により評価し、腐食表面に対する押込み荷重曲線の挙動と腐食様相、腐食後強度との相関を明らかにした。腐食環境はISプロセス工程内の沸騰濃硫酸であり、各種セラミック(Si-SiC, SiC, Si$$_{3}$$N$$_{4}$$, Al$$_{2}$$O$$_{3}$$, ZrO$$_{2}$$)曲げ試験片を最大1000時間浸漬した。腐食後強化を示したSiC、Si-SiC試験片表層には防食皮膜(シリカ)の形成が確認された。また、腐食後劣化を示したSi$$_{3}$$N$$_{4}$$, Al$$_{2}$$O$$_{3}$$, ZrO$$_{2}$$表層には、多孔質状の腐食層が形成された。これらの腐食形態の差異は微小押し込み試験から得られる押込み荷重-深さ曲線に影響し、その傾向を解析的に再現すると共に表層部の材料定数を決定した。さらに、押込み荷重-深さ曲線から評価した腐食層厚さと腐食前の破壊靱性値を用いることによって、腐食後強度劣化を評価できることを示した。

報告書

き裂進展のモニタリング技術開発に係る基礎研究(先行基礎工学分野に関する共同研究最終報告書)

榎 学*; 岸 輝雄*; 川崎 弘嗣; 青砥 紀身

JNC TY9400 2000-010, 138 Pages, 2000/03

JNC-TY9400-2000-010.pdf:5.15MB

本研究では構造物および材料におけるき裂の発生、伝播を検出するシステムについての検討を行った。まず、プラント機器のように過酷な環境で適用することを考慮して、レーザー干渉計を用いて非接触で破壊を検出・評価することを試みた。He-Neレーザーを用いたヘテロダイン型の干渉計により、材料中を伝播してきた弾性波を検出できることを確かめ、この干渉計を4チャンネル用いる非接触AE波形計測システムを構築した。このシステムをアルミナコーティング材の熱応力破壊に適用した。試験片の冷却時に界面近傍に発生する微視割れによるAE波形を検出でき、また逆問題解析を行うことにより、微視割れの発生時刻、発生位置、大きさおよび破壊モードが評価可能となった。このように、レーザー干渉計によるAE波形定量評価システムが開発でき、その有効性が確かめられた。次に、き裂発生を予測するため、ミクロき裂が発生する以前の損傷変化を検出することを試みた。繰り返し熱過渡負荷を受けた構造物を用いて、超音波検出試験とその波形解析、およびき裂の発生した近傍の微小硬さ計による硬さ測定を行った。超音波エコーのウェーブレット解析により得られた音速は、き裂発生以前の損傷を検出できた。また、粒界上の微小硬さ変化から、き裂発生を推定できる見通しがある。

論文

アルミニウムからのガス発生によるモルタル中の空隙の検討

橋爪 修司*; 松本 潤子; 馬場 恒孝

原子力バックエンド研究, 6(1), p.101 - 106, 1999/12

Alを微量に含む固体状廃棄物をモルタルに固型化する際、ガスが生じ、充てん固化体の放射性核種保持機能に影響を与える可能性があるので、Al含有固化体を試作し、固化体中の空隙率を測定した。また、モルタルの物性値やAlからのガス発生量等から固化体の空隙率を推定する手法を検討した。その結果、ばらつきはあるが、Alと炭層鋼の接触部分では接触のない部分に比べ固化体の空隙率が減少した。モルタル中のガス発生を起因とする空隙率とモルタル模擬環境中でのガス発生量に与える鉄/Al面積比の影響は一致した。モルタル中の空隙率のばらつきの原因として、モルタル中では溶液抵抗の大きくなる部分が生じ、異種金属接触の効果が小さくなりガス発生し空隙率が増加したり、腐食生成物が生じた部分で腐食反応が低下し空隙率が減少するためと推定した。さらに、空隙が形成される限界の時間と考えられるモルタルの始発時間、上昇時間、腐食度、ガス発生速度から固化体の空隙率を推定する手法を確立した。固体状廃棄物の固型化に用いると考えられるモルタル中でのAlからのガス発生を起因とする空隙率はAlが炭素鋼と接触していない場合でも1%以下と推定された。

論文

Steady-state exhaust of helium ash in the W-shaped divertor of JT-60U

逆井 章; 竹永 秀信; 細金 延幸; 久保 博孝; 櫻井 真治; 秋野 昇; 藤田 隆明; 東島 智; 玉井 広史; 朝倉 伸幸; et al.

Fusion Energy 1998 (CD-ROM), 8 Pages, 1999/00

ITER等の核融合炉でDT反応によって生じるヘリウム灰の排気を模擬するため、JT-60UにおいてELMyHモードプラズマにヘリウムビームを入射して、ヘリウムの排気性能を調べた。JT-60Uでは、ポンプ付きのW型ダイバータに改造し、排気用クライオポンプをアルゴンフロスト化して、ヘリウム排気実験を可能にした。その結果、ヘリウムビームによる粒子補給と排気がバランスして、ヘリウム濃度4%の状態を定常的に維持するのに成功した。排気性能の目安となるヘリウムの残留時間/エネルギー閉じ込め時間の比は4となり、ITERで要求されている比10を大きく下回る良好な排気性能が得られた。また、非接触状態のダイバータにおいても接触状態と同様に充分な排気効率があることを明らかにした。加えて、負磁気シアプラズマでは、内部輸送障壁の内側からのヘリウム排出は外側に比べて2倍程度残留時間が長いことが分かった。

報告書

An Approach to Reconstruction of a Natural Crack using Signals of Eddy Current Testing, 1; Reconstruction of an Idealized Crack

陳 振茂

JNC TN9400 99-009, 39 Pages, 1998/12

JNC-TN9400-99-009.pdf:1.12MB

本報告書では、渦電流探傷信号に基づいて接触のあるき裂の再構成手法を提案・検証した。まず、自然き裂を離散化するために2種類のき裂モデルを提案し、それに基づいてき裂によるECT信号及びその勾配を高速且つ高精度的に計算する手法を開発した。更に上記順問題の高速ソロバー及びモデル化した自然き裂に基づき、最適化手法の共役勾配法を改良し、異なる種類のき裂パラメ-タを同時に逆推定することに成功した。具体的に矩形き裂に対して再構成を行った結果、2種類のき裂モデル共に接触のあるき裂の再構成に有効であることを実証した。但し、接触がき裂の境界部に限った2番目のモデルはより効率よく再構成することができると判った。本研究の結果は、表面き裂の非破壊検査技術の向上に貢献することが期待できる。

論文

Plasma characteristics of radiative divertor near the X-point in JT-60U

櫻井 真治; 朝倉 伸幸; 伊丹 潔; 久保 博孝; 東島 智; 嶋田 道也

Bulletin of the American Physical Society, 43(8), P. 1829, 1998/11

JT-60UのOH加熱及びNB加熱Lモード放電においてW型ダイバータのX点近傍の電子温度,密度,圧力及び放射損失の分布を調べた。主プラズマ密度の増加に従って放射損失が増加し、セパラトリクス近傍では電子密度が急増するとともに電子温度が低下した。電子温度が30eV以下になると炭素不純物からの放射損失が急増し、主プラズマ密度がグリンワルド密度限界の35%(OH加熱)$$sim$$45%(Lモード)では電子温度は10eV以下まで低下し、電子圧力も低下した。Lモードでは電子温度が10eV未満でセパラトリクス近傍の電子圧力が1/10以下に低下し、X点直下でも非接触状態が形成された。さらに主プラズマ密度が増加すると非接触領域の電子圧力は徐々に低下したが、領域自体はセパトリクス近傍に限定された。これはX点MARFE状態では放射損失領域がX点近傍に集中していることと一致する。

論文

アルミニウムからのガス発生挙動に与える鉄との接触の影響

橋爪 修司; 松本 潤子; 馬場 恒孝

原子力バックエンド研究, 5(1), p.45 - 49, 1998/08

原子力発電所から発生する不燃の固体状の低レベル廃棄物からアルミニウムを除くよう計画されているが、実際には微量のアルミニウムが混入するであろう。著者らはすでにアルミニウムの腐食度とガス発生量に与えるpH、温度の影響が大きいことを明らかにした。また、1molのアルミニウムの溶解に対して1.5molのH$$_{2}$$ガスが発生する反応は、60$$^{circ}$$C以下で成立することを明らかにした。実際の廃棄物のドラム缶への収納を考慮すると、アルミニウムは鉄が主成分の炭素鋼と接触する。モルタル中でアルミニウムが鉄と接触すると腐食挙動に影響を与える可能性があるので、アルミニウムからガス発生挙動に与える鉄との接触の影響について検討した。その結果、モルタル模擬環境中でアルミニウムが鉄と接触すると腐食は増加するがガス発生はきわめて抑制されることが明らかとなった。この原因は、アルミニウムが腐食する際のカソード反応が鉄との接触により水素発生反応から酸素還元反応に変化したためと推定され、環境中の溶存酸素の存在が腐食及びガス発生挙動に大きく影響を与える。

論文

ダイバータプラズマにおける体積再結合

久保 博孝; 澤田 圭司*

プラズマ・核融合学会誌, 74(6), p.562 - 567, 1998/06

国際熱核融合実験炉では、ダイバータ板への熱負荷を軽減するために、非接触ダイバータ・プラズマを標準の運転モードとしている。従来、ダイバータ・プラズマでは、イオンがダイバータ板で再結合し、中性粒子となってダイバータ板から放出され、それが電離されながら輸送される状態にあると考えられていた。しかし、最近、非接触ダイバータ・プラズマでは、プラズマ・イオンがダイバータ板に到達するまでに再結合する現象(体積再結合)が観測された。この体積再結合は、非接触ダイバータ・プラズマにおけるイオン流束の減少に重要な役割を果たすと考えられている。したがって、ダイバータ・プラズマにおける体積再結合過程の理解は、次期核融合装置の運転モードの検討及び性能評価に重要である。また、低温高密度プラズマ中のプラズマ素過程のひとつとして、体積再結合はプラズマ分光学的にも興味深い現象である。ここでは、ダイバータ・プラズマにおける体積再結合に関する最近の研究を、特に分光診断に関するものを中心に紹介する。

報告書

Phase Change Predictions for Liquid Fuel in Contact with Steel Structure using the Heat Conduction Equation

Brear, D. J.

PNC TN9410 98-005, 53 Pages, 1998/01

PNC-TN9410-98-005.pdf:2.09MB

仮想的な炉心損傷事故時において、溶融燃料は燃料集合体ラッパ管等のスティール構造材と接触した場合には、燃料は固化して構造材表面にクラストを形成するとともに、構造材の表面は溶融する可能性がある。このような溶融・固化過程は、燃料の固化挙動、すなわち燃料の炉心からの流出挙動に影響を及ぼす。この場合、燃料およびスティールの中に形成される温度勾配によって、燃料からのスティールへの熱移行速度が計算されることになる。本研究では、初期に液体状態にあるUO2が固体スティールに接触する場合に1次元非定常熱伝導方程式を適用し、最新の物性値を用いることで、燃料クラストの形成およびスティール溶融が生じる条件を予測した。また、その一方もしくは両方の物質が相変化する時の界面温度を計算するための簡易解析手法を作成した。本研究で予測されたスティール溶融条件を既存の実験結果と比較して、モデルの妥当性を確認した。

論文

X線透過試験

大岡 紀一; 石井 敏満

軽金属溶接, 36(4), p.169 - 174, 1998/00

本稿は、X線透過試験に関する各種試験法の特徴や開発動向及び国内外の規格について紹介すると共に、アルミニウム等の軽金属材料に対して非常に有効なマイクロフォーカスX線装置の特徴や開発の現状について解説したものである。特に、線源であるX線管や加速器の開発及びマイクロフォーカス化等による厚肉鋼材のきず検出から電子部品等の微小きず検出に至るまでの適用について示した。また、コンピュータトモグラフィシステムの開発によって、試験体の断層像が取得でき、内部のきずの位置や形状を三次元的に把握可能であることを紹介した。更に、カメラやモニタ等の高度化による、情報のリアルタイム化や試験体と検出器の非接触計測の実現についても触れた。

論文

Laser-induced photothermal displacement spectroscopy (LIPDS) for speciation of lanthanides and actinides

木村 貴海; 加藤 義春; 吉田 善行

Radiochimica Acta, 82, p.141 - 145, 1998/00

天然環境条件におけるアクチノイドイオンの研究では、化学種の高感度かつ高選択的なスペシエーションが要求される。吸光光度法よりも高感度な検出法として、いくつかの光熱変換分光法があるが、接触測定が必要(光音響)、光学的アラインメントが困難(熱レンズ、光熱偏向)などの問題点がある。これらに代わる方法として、遠隔操作による完全に非接触的で光感度な検出を目的に、光学的ヘテロダイン干渉計を検出器に用いる新規な光熱変換分光を開発した。レーザー誘起光熱変位分光法(LIPDS)と名付けた本法の原理は、(1)光吸収による弾性波の発生、(2)弾性波の伝搬により生ずる試料セルの振動、及び(3)ヘテロダイン干渉計による微小変位の検出に基づく。プラセオジム(III)を用いて、検出原理の実証、測定条件の最適化を検討し、これまでに、吸光光度法の検出下限の10分の1までの光吸収スペクトルの検出が可能となった。

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